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さて、「銀座結び」と「角出し結び」の違いについて、当着付け教室の受講者さまからもしばしばご質問をいただきます。
そこで今回は、そもそもの由来から使う帯による違い、着用シーンなどについて詳しくご紹介します。
角出し結びとは?
角出し(つのだし)結びとは、形状的には背面から見たときに、左右に角(ツノ)のように手先が出ている結び方のことを言います。
帯枕を使わないので、キリっとした印象のお太鼓結びより、ふんわりと柔らかな印象になるのが特徴的です。
浮世絵にも多く見られ、江戸時代から人気の高かった帯結びのようです。ただ、当時はまだ名古屋帯や袋帯は存在しないので、丸帯(幅広に織り、半分の幅に折って袋状に仕立てる表裏同柄の帯)や昼夜帯(表裏別柄の帯)を使って、「引き抜き」という手順で結ばれていました。また、帯揚げや帯締めも不要です。
※現代の帯で「引き抜き」結びをすると、上下がある柄の場合、柄が逆さになります。江戸時代〜大正時代の丸帯や昼夜帯は、引き抜き結びをする想定で柄がつけられています。(ちなみに、引き抜き結びでお太鼓結びをすることも可能です。)
銀座結びとは?
時代が移り変わり名古屋帯や袋帯が主流になって以降、手順を変えて「角出し」と同じような見た目になるよう考案されたのが銀座結びです。
真偽の程は存じませんが、一般的には銀座のママさんが考案したと言われており、それが名前の由来のようです。引き抜きではなく、お太鼓結びと近い工程で結び、名古屋帯でも袋帯でも結べます。
何が違うの?
見た目的には、「角出し」も「銀座結び」もさほど変わりはありません。また、『左右からツノ(手先)がでている帯結び』というくくりでは、銀座結びも角出し結びの一種と言えますし、角出し結びの現代版が銀座結び、とも言えます。ちなみに、半幅帯での角出し結びも多数あります。
大きな違いは結ぶ手順にありますが、世の中に多種多様ある帯結びは、お太鼓ふくめ仕上がりの見た目は同じでも工程はさまざまですので、個人的には厳密に分ける必要はないと思っています。
角出し結び・銀座結びが合うシチュエーションは?
お太鼓結びに比べると、粋(イキ)な印象のある帯結びですので、フォーマルな場よりカジュアルな場が向いています。
また、暑い時期に名古屋帯を結ぶ際も帯枕が無い分、背中が涼しく過ごせます。観劇などで長時間椅子に座る際にもお太鼓結びより楽ですし、前のめりにならないので後席の方にもご迷惑がかからないと思います。(椅子にもたれるときは手先を立てて、立ち上がった際に手先を寝かせて形を簡単に整えられます。)
最もポピュラーなお太鼓結びとは一味違った「こなれ感」のある帯結びなので、ぜひお試しくださいね。
当着付け教室でも、「名古屋帯での角出し結び」の手順をお伝えしています。
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