着物でお出かけするときの持ち物|あると便利なものと着崩れ対策

大阪・福島の着付け教室「ゆうきもの」です。
初心者向け着付けレッスンから着付け師・講師養成までおこなっています。

着物を自分で着られるようになりたい方は、初心者向けレッスンをご覧ください。



着物を着て出かけるとき、

「着崩れたらどうしよう」
「足袋が汚れたら困るかも」
「洋服のときとは違う持ち物が必要?」

と、不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

財布やスマートフォンなどの一般的な持ち物以外にも、着物でのお出かけ時に持っていると便利なものがいくつかあります。

いずれも必須というわけではありませんが、このページでは、私が実際に着物で出かける際に持ち歩いているものを中心に、着崩れや天候の変化に備えて用意しておくと安心なものをご紹介します。

着物でのお出かけに、まだ慣れていない方の参考になれば幸いです。

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目次

着物でお出かけするときの持ち物チェックリスト

まずは、着物でのお出かけにあると便利なものを一覧で確認してみましょう。

ふだん持ち歩いているもの

持ち物主な用途
手ぬぐい・大判ハンカチ汗を拭く、食事中に着物や帯を覆う
懐紙受け皿、包み紙、メモなど
懐紙入れ懐紙や菓子切りをまとめて収納する
菓子切り訪問先などで和菓子をいただく
手鏡衿元や口元、髪型を確認する

万が一に備えて持っているもの

持ち物主な用途
腰紐裾やおはしょりが落ちたときの応急処置
着付けクリップ着物や帯を一時的に固定する
足袋カバー移動中の足袋の汚れを防ぐ
替え足袋足袋が汚れたり濡れたりした場合の交換用

季節や天候に応じて追加するもの

持ち物主な用途
扇子夏場や暑い日の移動中に涼を取る
折りたたみ傘急な雨や日差しへの備え
雨コート雨から着物や帯を守る
草履カバー・雨草履雨による草履や足袋の汚れを防ぐ
ビニール袋濡れた雨具や足袋などを入れる

お出かけの場所や目的、天候によって、必要なものを選んで持っていきましょう。

食事や身だしなみに便利なもの

手ぬぐい・大判ハンカチ

私は、ふだんから手ぬぐいをハンカチ代わりに使用しています。

手ぬぐいは吸水性があり、乾きやすいことに加えて、広げると一般的なハンカチよりも大きいため、さまざまな場面で役立ちます。

食事の際には、膝から帯の下あたりまで広げておくと、食べこぼしから着物や帯を守るナプキン代わりになります。

ただし、帯の内側へ深く挟み込むと、帯まわりが崩れることがあります。帯の上に軽く掛けるか、ナプキンクリップなどを活用すると安心です。

正絹の着物に食べ物や飲み物をこぼしてしまった場合は、慌ててこすったり、市販の染み抜き剤を使ったりせず、乾いた布やティッシュで軽く押さえましょう。

懐紙

懐紙は、その名のとおり、もともとは懐に入れて携帯していた紙です。

お茶席で使うものという印象があるかもしれませんが、日常のお出かけでも幅広く活用できます。

例えば、

  • お菓子をいただく際の受け皿
  • グラスの下に敷くコースター
  • ティッシュの代わり
  • ちょっとしたメモ用紙
  • 小さなものを包む紙
  • お心付けを渡す際の包み紙

などとして使えます。

懐紙
かわいいデザインの懐紙を選ぶ楽しみもあります。

かさばらず、バッグに入れておいても邪魔にならないため、私は着物で出かける際には、懐紙入れに入れて持ち歩いています。

懐紙入れ

懐紙入れは、懐紙や菓子切りなどをまとめて入れておくためのケースです。必ずしも専用のものが必要というわけではありませんが、バッグの中で懐紙が折れたり汚れたりするのを防げます。

色柄や素材も豊富なので、着物や帯と同じように、自分の好きなものを選ぶ楽しみがあります。

私が日常的に使用しているのは、遊 中川さんの懐紙入れです。また、龍村美術織物さんの帛紗ばさみも持っており、こちらは主にお茶のお稽古などで使用しています。

左:お茶のお稽古で使っている袱紗ばさみ / 右:普段使いの懐紙入れ
左:お茶のお稽古で使っている袱紗ばさみ
右:普段使いの懐紙入れ

菓子切り

菓子切りは、お茶席や訪問先などで、和菓子をいただく際に使用する小さな楊枝です。

ステンレス製、木製、プラスチック製などがあります。

日常のお出かけで使用する機会はそれほど多くありませんが、懐紙入れに入れておけば場所を取らないため、私は懐紙と一緒に持ち歩いています。

ステンレス製の菓子切り
ステンレス製の菓子切り

お茶席など、使用することがあらかじめわかっている場合は、忘れずに準備しておきましょう。

手鏡

手鏡は、外出先で衿元や口元、髪型などを確認したいときに便利です。

特に、食事のあとや写真を撮る前には、衿元が乱れていないか、口紅などが付いていないかを確認できます。

私が使用しているのは、タッセルの付いた帯に差し込めるタイプの手鏡です。タッセルが帯飾りのように見えるため、バッグから取り出さなくても、必要なときにすぐ使えます。

手鏡
根付にもなる手鏡

ただし、小さな手鏡で確認できる範囲は限られます。

帯まわりや裾など、着姿全体を確認したいときは、外出先のお手洗いなどにある全身鏡も活用しましょう。

着崩れに備えて持っておくもの

腰紐

私は、万が一着崩れたときに備えて、腰紐を1本持ち歩いています。腰紐があれば、裾が落ちてきた場合や、おはしょりが大きく崩れた場合などに、応急処置ができます。

ただし、着崩れが気になったからといって、外出先で腰紐や帯をすべてほどいてしまうと、かえって元に戻せなくなることがあります。

まずは鏡を見ながら、

  • 衿元のゆるみを少しずつ引く
  • おはしょりの乱れを帯の下へ入れる
  • 裾の長さを腰紐の上から引き上げる

など、必要な部分だけを整えましょう。

自分で着られるようになると、着崩れた場合も、どこを直せばよいのかがわかるようになります。

着付けクリップ

着付けクリップは、着物や帯を一時的に固定する際に使用します。外出中に帯まわりを少し直したいときや、裾を上げて雨を避けたいときなどにも便利です。

私は腰紐と一緒に、着付けクリップも1本持ち歩いています。

腰紐と着付けクリップを小さなポーチに入れて持ち歩いています。
腰紐と着付けクリップを小さなポーチに入れて持ち歩いています。

着物や帯を挟む場合は、生地を傷めないよう、金属部分が直接当たりにくい着付け専用のクリップを使用すると安心です。

自分の着崩れを直すためだけでなく、着物に慣れていない方が困っているときにも使えるため、着付け師としてのお出かけ時にも備えています。

足袋や足元の汚れに備えるもの

足袋カバー

足袋カバーは、足袋の上から重ねて履き、移動中の汚れを防ぐためのものです。

特に、

  • 雨上がりの日
  • 長い距離を歩く日
  • 電車や屋外を移動する日
  • 訪問先で草履を脱ぐ予定がある日

などに役立ちます。

訪問先へ上がる直前に足袋カバーを脱げば、きれいな足袋の状態で室内へ入れます。

ストッキングの伝線に備えて予備を持ち歩くのと同じような感覚で、足袋の汚れに備えられます。

替え足袋

足袋カバーを使わない場合や、足袋が濡れたり汚れたりする可能性がある場合は、替え足袋を1足持っておくと安心です。

替え足袋は、バッグの中で汚れないよう、足袋ケースやポーチに入れておきます。脱いだ足袋を入れられるよう、小さなビニール袋も一緒に用意しておくと便利です。

長時間歩く予定がある場合には、足袋のこはぜや縫い目が足に当たることもあります。替え足袋を用意するときは、サイズが合っていることに加えて、一度履いたことがあり、足が痛くならないものを選びましょう。

夏場は扇子があると便利

夏場や暑さが気になる時期には、扇子を持ち歩いています。

コンパクトにたためてバッグの中でもかさばりにくく、着物姿にも自然になじむため、移動中や外出先で少し涼みたいときに便利です。

着物は洋服よりも布を重ねて着るため、室内に入ったあとや、駅まで歩いたあとなどに暑さを感じることがあります。汗をかいたときは、まず手ぬぐいやハンカチでこすらずに軽く押さえ、そのあと扇子で風を送ると、衿元や化粧を崩しにくくなります。

扇子は、開いたまま持ち歩かず、使用しないときは閉じてバッグに入れておきましょう。

扇子
刺繍入りの扇子

雨が心配な日に用意しておきたいもの

折りたたみ傘

天気が不安定な日は、折りたたみ傘を持っておくと安心です。着物で傘を差す場合は、肩や袖が濡れやすいため、できるだけ大きさに余裕のあるものが使いやすいでしょう。

日傘と雨傘を兼用できるタイプであれば、夏の日差し対策にも使えます。

雨コート

雨コートは、着物や帯を雨から守るための和装用コートです。着物の裾まで覆える長さのものを選びます。

小雨程度で、移動時間が短い場合には必ずしも必要ありませんが、本格的な雨の日や、屋外を長く歩く日にはあると安心です。

草履カバー・雨草履

一般的な草履は、雨に濡れると台や鼻緒が傷むことがあります。雨の日には、草履の上から装着する草履カバーや、雨の日用の草履を使用すると、足袋や草履の汚れを軽減できます。

雨予報の日には、

  • 折りたたみ傘
  • 雨コート
  • 草履カバーまたは雨草履
  • 替え足袋
  • 濡れたものを入れるビニール袋

を、天候や移動時間に応じて準備しましょう。

持ち物は小さなポーチにまとめる

腰紐、着付けクリップ、替え足袋などは、バッグの中でばらばらにならないよう、小さなポーチやケースにまとめておくと便利です。

私は、

  • すぐに使う手ぬぐい・懐紙・手鏡
  • 万が一に備える腰紐・着付けクリップ
  • 足元の汚れに備える替え足袋

というように、用途ごとに分けて収納しています。

着物用のバッグは、洋服用のバッグに比べて小さいものも多いため、すべてを持ち歩こうとすると荷物が増えてしまいます。行き先や予定に合わせて、必要なものだけを選びましょう。

また、懐や袂に物を入れることもできますが、スマートフォンや財布などの重いものを入れると、着物の形が崩れたり、着崩れの原因になったりします。懐や袂に入れるのは、懐紙や薄いハンカチなど、軽いものにとどめるのがおすすめです。

出かける前に確認しておきたいこと

着物を着終えたら、出かける前に、全身を鏡で確認しておきましょう。

着姿のチェック

  • 衿元が左右均等になっているか
  • 長襦袢の衿が出すぎていないか
  • おはしょりが大きく乱れていないか
  • 裾が長すぎたり短すぎたりしないか
  • 帯や帯締めが緩んでいないか
  • 着物の袖から長襦袢が大きく出ていないか

正面だけでなく、横や後ろ姿も確認します。スマートフォンで撮影すると、鏡だけでは気づかなかった部分を確認しやすくなります。

当日の予定のチェック

  • 天気や気温
  • 移動距離
  • 草履を脱ぐ場所があるか
  • 食事の予定があるか
  • 屋外で過ごす時間が長いか
  • 荷物を預けられる場所があるか

予定に合わせて、扇子や雨具、足袋カバーなどを追加しましょう。

着付けに必要な小物を確認したい方へ

このページでは、着物を着たあと、外出先へ持っていくと便利なものをご紹介しました。

足袋、肌襦袢、腰紐、伊達締め、帯板など、着物を着るために準備する小物については、次の記事で一覧にまとめています。

お気に入りの懐紙入れや扇子などを見つけることも、着物で出かける楽しみの一つです。


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この記事を書いた人

徳山 友紀のアバター 徳山 友紀 大阪福島の着付け教室「ゆうきもの」代表 / 1級着付け技能士(国家資格)

1級着付け技能士(国家資格)・着付け講師。大阪市福島区で、きもの着付け教室「ゆうきもの」を運営しています。初心者向けレッスンから着付け師・講師養成まで対応。着付けご依頼、出張着付け(大阪市内限定)も承ります。

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