大阪・福島の着付け教室「ゆうきもの」です。
初心者向け着付けレッスンから着付け師・講師養成までおこなっています。
着物を自分で着られるようになりたい方は、初心者向けレッスンをご覧ください。
さて、着物の帯結びの中でも、特に「お太鼓結び」をきれいに仕上げるために欠かせない小物が帯枕(おびまくら)です。

帯枕はあまり目立たない道具ですが、実は仕上がりの印象を大きく左右します。
サイズや素材によって、お太鼓の形の美しさや着心地も変わってきます。
この記事では、
- 帯枕の役割
- 帯枕の種類
- 失敗しない帯枕の選び方
- おすすめの帯枕
について、着付け講師の視点から解説します。
帯枕とは?
帯枕とは、お太鼓結びの山(ふくらみ)を作るための着付け小物です。帯の内側に入れて高さを出すことで、お太鼓の形を立体的に整えます。
帯枕がないと、
- お太鼓がつぶれる
- 形が崩れる
- 帯が下がる
といった状態になりやすくなります。
そのため、名古屋帯や袋帯でお太鼓結びをする場合には必須の道具です。
帯枕の主な種類
帯枕にはいくつか種類があります。
一般的な帯枕
もっとも一般的なタイプです。
ガーゼや布の紐がついており、背中で結んで固定します。初心者の方も使いやすく、普段の着物からフォーマルまで幅広く使用できます。
振袖用(ハマグリ型)帯枕
振袖の華やかな帯結びでは、ハマグリ形の帯枕が使われることが多くあります。
丸みのある形状になっており、
- 立体的な帯結び
- ボリュームのある飾り結び
を作りやすいのが特徴です。
夏用(ヘチマ素材)帯枕
夏着物や浴衣の時期には、ヘチマ素材の帯枕もあります。
ヘチマは通気性がよく、
- 蒸れにくい
- 軽い
- 汗をかいても乾きやすい
という特徴があります。
夏の着物を少しでも快適に着たい方にはおすすめです。
帯枕の選び方
帯枕は種類が多く、初心者の方は迷うことも多いですが、いくつかポイントを押さえるだけで選びやすくなります。
長さで選ぶ
帯枕は、幅が長めのタイプの方がきれいに仕上がりやすいです。理由は主に2つあります。
- お太鼓の山がきれいに決まる
帯枕の幅が短いと、お太鼓の山が中央だけ高くなり、形が不安定になることがあります。幅が長い帯枕の方が、お太鼓のラインがなめらかに整いやすいです。 - 背中で持ち上げやすい
お太鼓を作るときは、帯と帯枕を一緒に持って背中で持ち上げます。帯枕の幅が帯の幅に近い方が、手で支えやすく安定しやすいというメリットがあります。
お太鼓の形の好みで選ぶ
帯枕の長さによって、お太鼓の印象も少し変わります。
短めの帯枕
- 上の山の左右がふんわり落ちる
- 柔らかい雰囲気のお太鼓
長めの帯枕
- 横のラインがまっすぐ出やすい
- すっきりシャープなお太鼓
このように、仕上がりの好みによって選ぶのもひとつの方法です。
紐はガーゼタイプがおすすめ
帯枕についている紐は、ガーゼタイプの幅広いものがおすすめです。
細い紐の場合、
- 強く締まりやすい
- 肩や背中に食い込みやすい
というデメリットがあります。
ガーゼタイプなら、
- 締めても体に負担がかかりにくい
- 長時間着ても楽
というメリットがあります。
厚すぎないものがおすすめ
帯枕は、厚すぎるものはあまりおすすめしません。
厚みがありすぎると、
- お太鼓の山が不自然に高くなる
- 横から見たときの帯の形がいびつになる
ことがあります。
適度な厚みで、自然な丸みが出るタイプが理想です。
おすすめの帯枕
サイズ・硬さ・素材のバランスがよくおすすめなのが、「えり正」の帯枕です。
私がいろいろ試してみたものと、着付け教室の生徒さん方が持参されるさまざまな帯枕を見た中で、総合的に使いやすいと感じているのがこの帯枕です。
- 幅が広くお太鼓の形が整いやすい
- 程よい硬さで体にフィットする
- ガーゼ紐で締めても楽
といった点で非常に使いやすいと感じています。

着付け教室でも、こちらの帯枕をみなさんにおすすめしています。
帯枕の使い方(お太鼓結び)
お太鼓結びでは、帯枕の入れ方や紐の処理によって、仕上がりが大きく変わります。
次のポイントを意識すると、お太鼓の形が安定しやすくなります。
帯枕は背中にしっかり当てる
帯枕はできるだけ背中にぴったり沿わせるように当てます。
帯と帯枕を一緒に持って背中で持ち上げ、その状態で紐を前に引いてぴったりと背中に沿わせます。
体の前で紐を結ぶ際は、きつすぎない程度にしっかりと結ぶのがポイントです。
結んだ紐は帯の中に深く押し込む
結び終わった紐は、結び目から帯の中へ深く押し込みます。
こうすることで、
- 帯枕がより背中に密着する
- お太鼓の形が安定する
といったメリットがあります。
紐は脇までしっかり帯の中に落とす
結び目を下げたあと紐は、脇のあたりまですべて帯の中にしっかり落とすのがポイントです。
このようにしておくと、次の工程である帯揚げを結んで整えるときに紐が邪魔にならず、すっきりときれいに仕上げやすくなります。
夏の着物は帯枕を使わない結び方もおすすめ
暑い時期の着物では、そもそも帯枕を使わない結び方を選ぶのもひとつの方法です。例えば、銀座結びなどは帯枕を使わずに結べる帯結びです。
背中の厚みが減るため、
- 涼しい
- 軽い
- 動きやすい
というメリットがあります。
大阪・福島の着付け教室「ゆうきもの」では、こうした帯結びを学べる銀座結びレッスンもおこなっています。
まとめ
帯枕は、お太鼓結びの仕上がりを左右する重要な着付け小物です。選ぶ際は、次のポイントを意識すると失敗しにくくなります。
- 幅が長めの帯枕を選ぶ
- お太鼓の形の好みに合わせて選ぶ
- 紐はガーゼタイプがおすすめ
- 厚すぎないものを選ぶ
帯枕ひとつで、お太鼓の形や着心地は大きく変わります。ぜひ自分に合った帯枕を選んで、きれいな帯結びを楽しんでくださいね。
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